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【初心者向け】初めての相続でも安心!手続きの流れをやさしく解説

相続

― いつまでに、何をすればいい?失敗しないための基本ガイド ―


はじめに:初めての相続で不安なあなたへ

大切な家族を亡くされたあと、避けて通れないのが「相続手続き」です。
しかし、実際に自分が相続をする立場になると、

  • 「何から始めたらいいのかわからない」

  • 「期限があるって聞いたけど、間に合うのかな?」

  • 「専門家に頼むべきなのか、自分でできるのか」

と戸惑う方が非常に多いです。

相続手続きは、戸籍や財産の確認、書類の収集など、ひとつひとつに時間と労力がかかります。
しかも手続きには期限があるものもあり、順序を間違えると後から取り返しがつかないケースもあります。

そこでこの記事では、初めて相続が起こった方向けに、手続きの全体像と流れをやさしく整理しました。
この記事を読めば、「今、何をすべきか」が明確になり、不安を少しずつ解消できるはずです。


相続手続きの全体像をつかもう

相続手続きの全体の流れを一言でまとめると、次のようになります。

👉 「死亡 → 各種届出・葬儀 → 相続人の確定 → 財産の調査 → 分割協議 → 税金・名義変更」

以下の図のように、相続手続きは大きく6つのステップに分かれます。


📊 相続手続きの流れ図(参考)


下記ステップの期限のある手続きがある点がポイントです。
では、次に各ステップを具体的に見ていきましょう。


ステップ① 死亡届の提出と葬儀の実施(7日以内)

まず最初に行うのは、**「死亡届の提出」**です。
これは、亡くなった日を含めて7日以内に役所へ提出する必要があります。

提出先:亡くなった方の本籍地・死亡地・届出人の所在地の市区町村役場
必要書類:死亡診断書(医師が発行)

死亡届を提出すると、火葬許可証が交付されます。これがないと葬儀・火葬ができません。
この時点では、相続のことをすぐに考えられない方も多いですが、まずは葬儀の準備を優先しましょう。


ステップ② 相続人の確定(3か月以内)

葬儀が一段落したら、次に行うのが相続人の確定です。
相続人を特定するためには、亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本一式を取得します。

ここで、意外な相続人(再婚相手の子ども、認知した子など)が見つかることもあるため、慎重な確認が必要です。

💡 相続人を間違えると、後の分割協議や名義変更が無効になる恐れがあります。


ステップ③ 財産と負債の把握(3か月以内)

相続人が確定したら、次は財産の内容を調べる段階です。
財産にはプラスの資産だけでなく、借金や保証債務などマイナスの財産も含まれます。

主な対象は以下の通りです。

  • 預貯金、株式、有価証券

  • 不動産(自宅・土地・賃貸物件など)

  • 生命保険金、退職金

  • 借入金、ローン、未払い税金

この段階で、もし「負債が多い」と判断した場合は、相続放棄または限定承認を検討します。
これには「3か月以内(熟慮期間)」という明確な期限があるため注意が必要です。


ステップ④ 相続放棄・限定承認の手続き(必要な場合)

相続放棄とは、「相続そのものを受けない」手続きです。
一方、限定承認とは、「プラスの財産の範囲内で借金を返済する」という方法。

どちらも家庭裁判所に申立書を提出して行います。
放棄をする場合は、期限を過ぎると「単純承認(すべて相続)」と見なされるので、早めの判断が重要です。


ステップ⑤ 遺産分割協議(10か月以内)

相続人が確定し、財産内容も把握できたら、次は「誰が何を相続するか」を話し合う段階です。
これを遺産分割協議と呼びます。

相続人全員の合意が必要で、口頭ではなく必ず**書面(遺産分割協議書)**を作成します。

✅ 協議書には、相続人全員の署名・実印・印鑑証明書を添付します。

もし意見がまとまらない場合は、家庭裁判所での調停に進むことになります。


ステップ⑥ 相続税の申告と納税(10か月以内)

被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内に、相続税の申告・納付を行う必要があります。
(申告が必要ない場合も多いですが、念のため税理士などに確認しましょう。)

相続税の課税対象額が**基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)**を超える場合は、申告義務が生じます。


ステップ⑦ 財産の名義変更(期限なし)

最後に、遺産分割協議書に基づいて各財産の名義を変更します。

  • 不動産:法務局で登記手続き

  • 預貯金:銀行へ戸籍・協議書を提出

  • 株式:証券会社で名義変更手続き

これらは期限こそありませんが、放置しておくと相続人が亡くなった場合に「再相続」となり、手続きが非常に複雑になります。
できるだけ早めに完了させましょう。


専門家に相談すべきタイミング

初めての相続では、途中で「これはどうしたらいいの?」という疑問が必ず出てきます。
以下のようなケースでは、司法書士・税理士・行政書士・弁護士などの専門家に早めに相談するのが安心です。

  • 相続人の人数が多い・疎遠な親族がいる

  • 不動産が複数ある

  • 相続税がかかりそう

  • 相続人間で意見が対立している

専門家に依頼することで、時間・労力の節約だけでなく、トラブル防止にもつながります。


まとめ:流れを知るだけで相続は怖くない

相続は、誰にとっても初めての経験です。
しかし、流れと期限をしっかり理解しておけば、慌てることはありません。


✅ 相続手続きの流れまとめ

  1. 死亡届提出・葬儀(7日以内)

  2. 相続人の確定(3か月以内)

  3. 財産・負債の調査

  4. 相続放棄・限定承認(3か月以内)

  5. 遺産分割協議(10か月以内)

  6. 相続税の申告・納税(10か月以内)

  7. 名義変更(できるだけ早く)


「何を、いつまでに、どうすればいいか」が整理できれば、相続は決して難しいものではありません。
焦らず、一歩ずつ手続きを進めていきましょう。

💬 必要に応じて専門家に相談することで、安心して相続を終えることができます。

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